2020年4月16日木曜日

絵と文——「卓上の絵画」のための資料

◎印刷物

*新型コロナウィルスの影響を受けて、最終週を残し「卓上の絵画(三度目の春)」展は中止となりました。


今回の展覧会では「絵と文——「卓上の絵画」のための資料」という印刷物を作品として展示、配布していました。この紙片は「卓上の絵画」に関する展覧会などの情報、これまでに書いてきた「卓上~」に関する文章、野口玲一さん(三菱一号館美術館)に書き下ろしていただいた論考、そして新作の絵で構成されています。

デザインは、2017年に「卓上の絵画」を始めるときにつくったリーフレットに引き続き戸塚泰雄さん(nu)にお願いしました。リーフレット同様、今回も折り線が入っていて、折る行為を促します。制作のプロセスとしては、まず最初に戸塚さんが原稿のレイアウトを決め、それに指示(規定)されてぼくが色面を塗り分けました。なので戸塚さんとの共作です。紙の厚みも、重さも、手触りも含めて、素晴らしいです。

野口玲一さんによる論考は、「卓上~」の前のプロジェクトである「12ヶ月のための絵画」の一隅での試みからの流れが掬い上げられています。最初に「12ヶ月」があり、「卓上」へ展開し、その流れのなかで見出した作品のあり方への可能性が提示されていて、そのまま次の制作に繋がりそうです。
そして、ぼくが今回「三度目の春」展のために書いたテキスト「ブレズレユレ」とも呼応しています。