2016年7月28日木曜日

小説の家

福永信さん編のアンソロジー『小説の家』(新潮社)に、古川日出男さんとの共作「図説東方恐怖譚」(2011)、「その屋敷を覆う、覆す、覆う」(2012)他が収録されています。『美術手帖』で発表した作品が単行本になりました。
「図説東方恐怖譚」は初出時は空欄だった箇所(同時開催の展覧会でみることができた) にも文字が入った完全版です!更に層が重なって、ものすごい密度になっています。「その屋敷を覆う、覆す、覆う」の方は古川さんによる書き文字が増えました。

また発売日(7/29)には、神楽坂lakaguで刊行記念トークイベントがあります。

阿部和重×古川日出男×山崎ナオコーラ×青木淳悟×福永信 7時だョ!小説の家に全員集合
la kagu(ラカグ)2F レクチャースペースsoko


小説の家
2016/7/29発売
定価4,101円(税込)
発行元:新潮社

この家の窓からは “大切なもの” が見える。小説とアート、詩、漫画、演劇の境界を越え、時空をも超えて生まれた ここでしか味わえないスペクタクルな全11篇。上条淳士、福満しげゆき、倉田タカシ、師岡とおる、近藤恵介らに よる豪華アートワークと共に贈る、前代未聞のアンソロジー !

著者 : 柴崎友香・岡田利規・山崎ナオコーラ・最果タヒ・長嶋有・青木淳悟・耕治人・阿部和重・いしいしんじ 古川日出男・円城塔・栗原裕一郎
編者:福永信

ブックデザイン:名久井直子

2016年7月20日水曜日

「絵の旅」展 記録写真

2016年5-6月開催のグループ展「絵の旅」に出品した作品の記録写真です。

展覧会データ:
絵の旅
会期|2016年5月14日(土)-6月11日(土)

会場|MA2 Gallery
 

撮影:柳場大




私とその状況(絵の旅) 2016
サイズ:53×425.5cm
素材:岩絵の具、水干、膠、墨、染料、ペン、鳥の子紙、その他紙
、木材、板、絹、アクリル板、石

2016年7月3日日曜日

ダンダンダン。タンタンタン。 近藤恵介・古川日出男


◎展覧会情報

ダンダンダン。タンタンタン。 近藤恵介・古川日出男

会場|LOKO GALLERY
会期|2016年8月11日(木・祝) – 9月3日(土)
オープン|11:00 ‒ 19:00 *初日のみ 16:30 – 
休廊|日・月


公開制作|「今、生まれる譚」8月11日(木・祝)16:30 –
オープニングレセプション|8月11日(木・祝)18:00 –


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 画家・近藤恵介と小説家・古川日出男による2人展を4年ぶりに開催いたします。2011年の「絵東方恐怖譚(え・とうほうきょうふたん)」 そしてその再解釈として2012年に開催された「覆東方恐怖譚(ふく・とうほうきょうふたん)」に続く3度目の展覧会です。


 本展のタイトル「ダンダンダン。タンタンタン。」は2人による即興的な制作セッションから生まれました。事前の打ち合わせなく紙を挟んで向かい合 い、近藤が線を引き、それに呼応した古川が文字を描き込むというスリリングなやりとりを繰り返す中で、“物語”を意味する「譚」 の文字は「淡」を経て「談」へと変化。最後には漢字の持つ意味からも離れ「ダン」「タン」とリズムを刻むように重なっていきました。
 この音の重なりは展示内容とも密接にリンクするものです。本展の会場である LOKO GALLERYの建設現場を下見に訪れた2人は、高い天井を持った真新しい展示空間から触発され、絵画 / 文字を柱のように積み重ねていくというアイディアに至りました。「ダンダンダン。」は 工事現場の作業音、ギャラリーが立ち上がっていく音であるとともに、作品が積層する音でもあります。会場には複数の物語のレイヤーが 絵画となって積み上がり、“説話集”のような展覧会が生成されるでしょう。そしてそれらは観る者の視線によって結ばれ、真の完成に至ります。「タンタンタ ン。」という音節には、会場に響く鑑賞者の足音や階段を登るリズムといった要素も秘められているのです。


 加えて今回の展覧会には、近藤と古川の恊働の原点ともいうべき「絵東方恐怖譚」の出品作も登場。2人の共鳴の歴史が多角的に浮かび上がります。

 これまでの文字と絵画による試みを引き継ぎつつ、全く新しい段階へと踏み出す3 度目の展覧会にご期待ください。


(プレスリリースより)