2014年5月30日金曜日

『闇の中の男』


本日5月30日(金)発売のポール・オースターの新刊『闇の中の男』(新潮社)の装幀画を担当しました。前作の『写字室の旅』に続いて描かせていただきました。
対本という訳ではないのですが、緩やかに地続きである内容に合わせて、今回も新作4点を制作し、 前回とは違う方法で本を包みました。
今回もいろいろと仕組んでいますので、手に取って、内容と共に解きほぐしていただければ幸いです。『写字室の旅』と併せてぜひ。
翻訳は柴田元幸さんです。

詳細は以下より↓
http://www.shinchosha.co.jp/book/521717/

12ヶ月のための絵画《5月》

◎展覧会情報


5月9日(金)より「12ヶ月のための絵画」の《5月》の作品が展示されています。会場は恵比寿のMA2 ギャラリーです。

今月の作品は1点です。一度最後まで描ききった画面を何度も何度も、これ以上絵具の粒子が取れないまで、紙の繊維がほどける手前まで洗いました。
古画が時間の経過で獲得した剥落や退色を許容しつつ(するしかなく)歩んで来た絵画史ですが、古画をみることはその時間や経緯のレイヤーの体積をみることでもあります。修復や模写(現状模写/復元模写)を通して絵画に触れることは、直接時間にタッチするような感覚があります。そのような感触を頼りに新作を描きました。
それにしても、現在絵を描いている人達はどれくらいまで先の画面の変化を想像しながら、許容しながら制作をしているのだろう、、、

作品と同時掲出のテキストは、批評家の佐々木敦さんです。

※佐々木敦さんのテキストは都合により、後日公開いたします。

メインの展示は瀧本幹也さんの個展です。



「12ヶ月のための絵画」《5月》
展示期間:5月9日(金)- 6月8日(日)
会場:MA2 ギャラリー


「12ヶ月のための絵画」サイト